肉牛のお話記事一覧

 地球に人類(ホモサピエンス)が初めて誕生して以来、世界各地にいた野牛(オーロックス)は人類狩猟の対象となっていましたが、現在から約9000年前には既に、野牛が食用(後には農耕用)として家畜化されたと伝えられています。その初代家畜牛として名が残っている主な種類が、セブ牛(インド)とタウルス牛(ヨーロッパ)と言われています。西洋やインドなどの国々以外も様々な家畜牛が人間の手によって開発や品種改良され...

 日本に牛が伝来した時期は、弥生時代初期(紀元前10世紀頃)と大和朝廷時代(西暦6世紀頃)という諸説が研究者の方々の間で諸説があり、伝来時期は未だ釈然としないですが、兎に角にも古代には既に、朝鮮半島を経て牛が日本に伝来したという事は確実のようです。 牛(馬も含める)を日本に持ち込んだ人々は、当時最新の文化や技術を保持していた中国・朝鮮の亡国王朝の生存者たち(渡来人)であると言うわれています。大陸の...

 今記事は、ビール(麦酒)と飼料について述べさせて頂きたいと思います。読者の皆様の中にも、もしかしたらビール好きな方もいらしゃるかもしれませんが、白状すると筆者もそのビール好きの1人でございまして、夏の暑い1日が終わった時やお風呂上りに、冷えたビールを飲むと、何とも言えない爽快感があります。以前、確かキリンラガービールのCMで、女優の菅野美穂さんが、「人生は苦い、そう、まるでこのビールの様に」とい...

 以前、巷に出た噂の1つに、黒毛和牛のブランドである神戸牛や松坂牛には、「クラシック音楽鑑賞をさせ、牛たちの気分転換となり、それが結果的に、肉質向上に一役買っている」という物がありました。この記事をお読みになっている皆様も、もしかしたらお聞きになった事がある噂かもしれませんが、皆様は、この噂をお信じになられますか?筆者は、どちらかと言うと、この噂を信じない立場であります。 乳牛でもドリトル先生の様...

 昨今、世界一の家畜動物飼料原料輸出国である米国内の飼料作付面積減少、天候不順などが原因となり、飼料生産量が減少によって、米国の輸入に依存している日本畜産業では、粗飼料(牧草)・濃厚飼料(穀物系)を問わず飼料費が年々高くなっています。 国内外問わず、家畜経営にとって一番の高額支出となるのは、やはり何と言っても「飼料費」ですので、上記の様な昨今の輸入飼料高騰は、日本国内の畜産業にとって厳しい現状の中...

 現在でも、絶妙な肉質と脂質のバランス、つまり「肉のきめ」が人気であるブランド食用牛の『和牛』。本記事タイトルにある通り、そもそも和牛とは、どの牛を意味するのかを紹介させて頂きます。和牛というのは、明治時代以前から農耕や運搬などの使役用として、日本各地に存在していた「日本在来牛」と、西洋近代文明が本格導入された明治時代に輸入された「外国種」と交配・交雑が繰り返され、誕生した家畜牛となります。因みに...

 記事「そもそも和牛とは?」で、和牛の誕生経緯などについて少し紹介させて頂きましたが、今回は皆様も一度は見聞きした事であるであろう「和牛の種類」について紹介させて頂きます。 昨今、和牛の発展に奮励努力された偉大な先人・先輩方のお蔭によって、日本各地には様々なブランド名を冠する和牛が誕生しました。その好例と言えるのが、山形の米沢牛・三重の松坂牛・兵庫の神戸牛と但馬牛でしょう。これらの超有名和牛は、1...

 以前の記事で食品残渣物を家畜飼料へ再利用する「ecofeed(エコフィード)」について紹介させて頂きましたが、その最たる物が今記事で紹介させて頂く『オカラ』ではないでしょうか。 『オカラ』、別名『卯の花』『雪花菜(せっかさい)』は、皆様良くご存知の通り、大豆から豆腐へ製造する際、豆乳から出る搾り粕になります。スーパーマーケットなどの豆腐や納豆の加工食品コーナーで、生オカラが小分け安売りされていた...